心が疲れていると、むつかしい本は読みたくない、心がほんわかするような絵本で癒されたいと思う時があるかもしれません。また、小さいお子様に絵本を読み聞かせながら、その絵本の話に大人のあなたの方がすっかり魅了されてしまった。そんな経験をお持ちの方もいるでしょう。そんな絵本で癒されたい気分の時にお勧めしたい一冊があります。
「おとなのための絵本セラピー 絵本はこころの処方箋」という本で、著者は絵本のソムリエとして有名な岡田達信さん(通称 たっちゃん)です。この本は第一章から第四章と巻末から構成されており、第一章から第三章までは、絵本セラピーという考え方がどうして出来たのか、について五冊の絵本を通してわかりやすく語られます。
そして第四章では絵本セラピーの様子が想像できるよう、紙上で絵本セラピーを体験できる次の4つのワークが紹介されています。
- 人間関係改善のスタート (処方された絵本は「わたしのすきなもの」)
- あなたのパワーはどこから(処方された絵本は「きつねのおきゃくさま」)
- 自分の機嫌をとる方法 (処方された絵本は「わたしとなかよし」)
- 鏡を通して見えたものは (ワーク1~3を通して感じたこと)
それぞれのワークでは、まず処方された絵本の紹介と成分、効用と処方箋として簡単に記入できるような記入欄が設けてあります。
私が一番役に立つと思うのは、巻末の「絵本のソムリエが処方する心のくすり箱 50冊」です。このコーナーには、下記の5つのカテゴリー毎に10冊づつ厳選された絵本が紹介され、それぞれの絵本の「成分」「効用」「処方箋」が記載されています。
5つのカテゴリーは下記の通りです。
- 人間関係って難しい
- ピンチかチャンスか
- 仕事や組織の悩み
- 笑えないよ・・・
- 自分がわからない
絵本で癒されたいなと興味を持たれた方は、是非手に取って欲しい一冊です。
最後に、この本の帯にも書かれている著者エピローグの一部を紹介したいと思います。
『絵本は何も押しつけない。絵本が何かを教えてくれるわけでは
ない。だけど絵本は素敵なセラピストなのかもしれない。いつで
もそばに寄り添って、自分で気づくまで黙って話を聞いてくれる。
そんな運命の一冊と出会う人が増えるとうれしいな。
だから私は、今日もどこかで大人に絵本を紹介しているのです。』
著者エピローグより
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